こだわり なりたい

トレッキングを始めたい初心者のための準備方法と歩き方と楽しさの全て

トレッキングを始めたい

今年こそはトレッキングを始めたいというそんな初心者のあなたのためにトレッキングの準備方法から実際の歩き方までわかりやすく解説していきます。トレッキングの楽しさがわかったら、さあ今年は行きましょう!!

    目次
  • 1 自分としてのトレッキングの目的を明確に
  •  ① なぜ山に登りたいか?
  •  ② 山は甘く見たら危険。登りたいという気持ちと登れるということの違い。
  •  ③ ルールを守って楽しいトレッキングを楽しみましょう。
  • 2 トレッキングを楽しむイメージを持ちましょう。
  •  ① 楽しみ方のパターンをイメージします。
  •  ② 季節毎の楽しみ方をイメージします。
  •  ③ 時間の掛け方で楽しみ方のバリエーションが変わります。
  • 3 基本的なプランを立ててみましょう。
  •  ① 自分の時間とトレッキングの計画とを合わせてみる。
  •  ② 山のタイプを知り、そのパターンをイメージする。
  •  ③ 自分の体力に合わせて計画を立てる。
  • 4 いよいよ道具を準備しましょう。
  •  ① 最低限、必要な道具です。
  •  ② "張り切りすぎ、慌てすぎは後で大変です。(靴、ザックなどはちゃんと試してみること)"
  • 5 プランを具体化してみましょう。
  •  ① まずは実力の把握から。ベテランのガイドは必須ですね。
  •  ② 目標は目的の山の標高ではなく、標高差で見る。
  •    登山ガイド、ネットでの情報収集は怠りなく。レベル判定は参考に。
  •  ③ まずは標高差500m~800m位の山で腕試ししましょう。
  •    スポーツが不得意でも大丈夫です。
  • 6 実際に山に行ってみましょう。
  •  ① 登山のルールを守りましょう。
  •  ② 実行に当たっては慎重に。
  •  ③ コースタイムを意識して、ペースメーカに同行してもらいましょう。無理はしないことが大事です。
  •  ④ 登山道の見分けたかは重要。
  •  ⑤ 休憩、食事は重要です。
  •  ⑥ 下山後の楽しみです。記録を残しましょう。
  • 7 下山してからが大事です。
  •  ① 登山記録を付けると便利です。
  •  ② 写真で登山を振り返りましょう。
  •  ③ 自分の力量を振り返ります。
  • 8 ステップアップして、次のステージへ
  •  ① 楽しかったこと、辛かったこと、振り返ります。
  •  ② レベルアップへのチャレンジ。プランを立てていざ次のステージへ!!
  •  ③ 山の魅力を満喫して自然をもっと楽しみましょう。
  •  ④ 感動は永遠に。

1自分としてのトレッキングの目的を明確に

①なぜ山に登りたいか?

トレッキングを楽しむ人が本当に増えましたね。人気の山に登ってみるとその多さにはびっくりします。これだけ多くの方々から親しまれて来れば「よし、私も」と一念発起、トレッキングを始めてみようと思われる方も多いことでしょう。

でも、「体力に自信がないから」とか「ちょっと山は事故が多くて怖い」など、やりたくてもなかなかどこからどうやって始めればよいのか分からずに二の足を踏んでしまうという方、いらっしゃいますね。

そういうお悩みの方に私の経験やノウハウが少しでもお役にたてていただき、トレッキングを始めるきっかけになり、背中を押すことができればと思いまして、ここにいろいろな情報をご提供したいと思います。

でも、あのきつい山道があることを分かっていながら皆さんなぜ山に登るのでしょうか?

私が登山を始めたきっかけはいくつかあります。

  • ・日本人なら富士山は登っておきたい
  • ・他のスポーツの体力作りのために登山で体幹を鍛えよう
  • ・日常とは違う絶景を眺めて気分をリフレッシュ
  • ・苦労して登った後の絶景見ながらの美味しいビール!!

少し動機が怪しいものもありますが、多くの方はこのような目的を持っていると思います。「よく分からないけどみんながやっていて楽しそうだし、服装もおしゃれだし」といった少し違った視点を持った方も最近耳にします。これはちょっと悩ましいですが、でも皆さん、何らかの目的があって始めたいと思われていることでしょう。

多くの方に共通していることは、”日常では見られない素晴らしい景色が見られて身体も心もリフレッシュできる”といったところかと思います。

皆さんはどのような目的のトレッキングを始めようとされていますか?

「目的もなかなか定まらない」という方にも、明確に目的を既にお持ちの方にも、できる限り参考にしていただけるような情報をご提供します。

②山は甘く見たら危険。登りたいということと登れるということの違い。

トレッキングされる方も増えましたが、それに比例して事故も増えてますね。連休や夏休みなどはそんなニュースは毎日のように聞こえてきます。なぜ事故が起きるのでしょうか?原因はいろいろあると思いますが、一番多い原因は“無理“なことをいろいろやってしまっているのではないでしょうか。

  • ・トレッキングの計画自体に無理がある
  • ・計画とその人の実力に無理がある
  • ・実行した天候状態に無理がある
  • ・悩んだけど折角来たのだから、という判断に無理がある

これらの無理がやはり事故につながります。

皆さんを心配させてしまうような始まりになってしまいましたが、裏返すと、無理をしなければ安全なトレッキングを楽しめるということなんです。

③ルールを守って楽しいトレッキングを楽しみましょう。

先ほどの事故のお話しにも関係するのですが、山にはいろんなルールがあります。

  • ・登山届を提出して、不測の事態に備える。
  • ・コースの標準時間などからスタート時間を正しい時間で設定する。

最低でもこれらのルールは事前に把握して、計画の段階で整理しておきましょう。

また、複数のメンバーで参加する場合は、全員にこれらを遵守してもらうことを確実に説明しておくことが大事です。

では、少しずつトレッキングのイメージを湧かせていきましょう。

2トレッキングを楽しむイメージを持ちましょう。

①楽しみ方のパターンをイメージします。

最初にお伝えしたように、“トレッキングの目的は、日常では見られない素晴らしい景色が見られて身体も心もリフレッシュできる”ことです。トレッキングを始めようと思っている方は、どのように楽しもうかイメージをお持ちでしょうか?

楽しみ方もいろいろあると思います。

  • ・山の山頂からの絶景鑑賞(広大な山並み、神秘的な日の出、視界全体を真っ赤に染める夕日、等々)
  • ・登山道に咲く季節の花々鑑賞
  • ・マイナスイオンに包まれて、ダイナミックな滝の鑑賞

いろんなバリエーションがありますね。

楽しみ方も、お仲間からお誘いを受けて参加することも勿論楽しめると思いますが、ご自分で何が自分の嗜好とマッチしているか、という点はきちんと持っていた方が良いかと思います。

②季節毎の楽しみ方をイメージします。

楽しみ方のバリエーションをイメージしてみて、更に具体化してみましょう。

私が一番お勧めする楽しみ方は、季節ごとの花々を鑑賞しながら山を散策することでしょうか。

3月頃からミツマタを、4月はサクラ、5月はツツジ、と色とりどりの花を鑑賞することができます。地上とあまり変わりないじゃないか?と思われた方、その通りですが、山の花々は街頭や公園に咲く花とは違い、その険しい山の斜面に力強く咲き誇る咲きっぷりを見たら、それは日常の草花とは違った感動を得ることができます。また、地上と違う花を見たいのでしたら、山のツツジの時期とほぼ同じですが、シロヤシオ、スズラン、カタクリ、ノリウツギなども山ならではの花を見ることができ、その価値は十分にあると思います。シャクナゲの群生などは山を登ってきた疲れを忘れさせてくれるほど、その鮮やかな色つきは見事です。

夏となると、ヤマアジサイ、リンドウ、トリカブトなど、春の彩りとはちょっと違った花々を鑑賞するのも楽しみの一つです。

秋は言わずもがな、紅葉ですね。でも、小粒の可愛らしい草花も綺麗な時期です。

サラシナショウマ、ゲンノショウコ、アケボノソウ、キオンなどなど、紅葉と合わせて楽しむというのもいいと思います。

③時間の掛け方で楽しみ方のバリエーションが変わります。

トレッキングは、よく登山との違いで説明されているように、「山歩き」で、「登る」ことに固執しないで山を歩くことと言われています。でも、折角“山に触れる”という意味ではほぼ同じなのですから、山歩き:トレッキングと山登り:登山を私は明確に分ける必要はないと思います。私も登山の上級は目指せない、ということでトレッキングのちょっと高度な、でも登山の初中級という幅を自分で定義して楽しんでいます。

そのトレッキングを始めるにあたって、やはりどんなコースを楽しむか、が一番気になるところであり、一体どのくらいの時間が掛かるものかと知りたいことと思います。

先にお話ししたとおり、私は明示的に登山とトレッキングとを区別していませんので、時に登山、時にトレッキングとその言葉の定義を借りて整理すると両方楽しんでいるということになります。いずれにしても、楽しみ方のコツを得てくると、“無理をしないで楽しむコース“と、”ちょっと背伸びしていつもと違った景色を楽しみたい登山コース“といろんなバリエーションが徐々に増えていきます。

実は楽しみ方がいろいろと多様化してくると、それに掛ける時間も変わってきます。

住んでいる場所によっても変わると思いますが、以下のようなバリエーションがあると思います。

  • A. 近場を目指して、朝出発、夕方帰宅、夜にはおいしいビール!!
  • B. ちょっと足を伸ばして、早朝出発、お昼は景色の良いロケーションでおいしい食事。夕方辺りには麓に。
  • C. レベルを上げて夜中出発して、早朝からトレッキング開始。いろんな景色、場所を変えながら一日中楽しむ。

などなど、そのプランはいろいろあると思いますが、お分かりの通り、トレッキングに掛ける時間が各々違っています。Aはウィークデイとさほど変わらない起床と帰宅でのんびり手軽なプランですね。Bはちょっと日常とは違って楽しむためには多少の犠牲を払ってでも楽しむというプランです。CはBよりもハードですね。このプランを楽しむために、いつもより早めに仕事を切り上げて準備したり、早めの就寝など、ちょっと準備に気合いを入れないと実行に移せないプランですね。

このように自分が楽しみたい、目的に合わせたプランを立てる時にはそれにマッチした時間を取ることが重要です。

これは本当に重要なことで、たとえAはお手軽だからといって、前の番に遅くまでお酒を飲んで、いざトレッキングと行動しても、向かった先は山の中です。体調が悪くなってしまい、トイレに行きたくなっても、トイレ事情は当然日常と違いますし、水を飲みたいといっても自分で準備して担いでいかなければ飲むことすらできません。また、BやCは自分の行動の時間に合わせて、トレッキングの開始時間を設定してしまうと、下山の時間も出発地点に戻ってみたら到着時間はもう日没後、真っ暗な中、ヘッドランプもなく山の中を彷徨うことになり、事故につながっていくことはご理解いただけると思います。

このように、楽しみ方にはそれに必要な時間があり、各々それに合わせて自分の生活、時間の使い方を対応させなければならないということは念頭に置いていただきたいと思います。

3基本的なプランを立ててみましょう。

①自分の時間とトレッキングの計画とを合わせてみる。

トレッキングのプランを立てるためにもそのプランによって時間のバリエーションがあることは先ほどの説明で理解いただいたかと思います。

ここでは、簡単にプランの立て方をご紹介します。

先ほど2章でご紹介したAからCの三つのバリエーションですが、ご自分のトレッキングに充てられる時間と照らし合わせるとどれがマッチするでしょうか。

私も仕事が忙しい時は、当然③のパターンは実行できず、Aで軽めに楽しむか、少し頑張ってBを実行するとか、時間の余裕で立てられるプランを変えてきました。

くれぐれも無理のないプランを立ててください。

繰り返しになりますが、時間の余裕に合わせて楽しめるプランを立ててください。

②山のタイプを知り、そのパターンをイメージする。

またここで先ほどの三つのバリエーションを使ってイメージしてみます。

AからBをもう少し山のタイプと合わせて考えてみます。

  • A 近場で4~5時間の歩行なので手軽だし、行き帰りの時間をあまり気にしなくても大丈夫
  • B ちょっと足を伸ばす場合は、移動時間、歩行時間の所要時間と交通手段の時刻の制約に合わせて
  • C 夜中出発なので、②と同じところは注意して、制約となる交通手段の制約ができる限り無くなるように

AはBのような交通手段の制約がまったくないということはないと思いますが、近場ですので、交通手段をあまり使わないところ、または交通手段が充実しているところ、すなわち市街地が近いところということが条件になってくるでしょう。例えば(関東近郊の情報で申し訳ありません)、奥多摩の御岳山・大岳山、丹沢大山、筑波山、高尾山、鎌倉アルプスなどがこのパターンの対象になると思います。標高が1,000m前後でコースとしての標高差は500m~800m位が目安でしょうか。9時からトレッキングを開始しても14時、遅くとも15時には元の場所、目的のゴール地点には間違いなく到着できるコースであることが大事です。

次にBですが、こちらは交通手段を使わざるを得ないところで、しかもその交通事情での時間の制約が大きくなる場所が目的地になるでしょう。電車からバスに乗り継いだ際の帰りのバスの本数と時間に制約があるといったことは、目的地をより素晴らしい景色等を求めた結果ですから、その計画の策定に当たってもレベルを上げなければなりません。帰りのバスの時間をきっちり確認してゴール到着予定時間とずれなく設定させておかなければなりません。例えば(またまた関東近郊の情報で申し訳ありません)、奥多摩の百尋ノ滝-川苔山、丹沢塔ノ岳、河口湖近辺の三ツ峠山・開運山、奥秩父の大菩薩嶺、高尾山~陣馬山などがこのパターンの対象になると思います。これらの山はそれなりに景色もよいのですが、標高もAのコースよりも高くなります。1,000m~2,000mくらいでしょうか。それだけ、歩行する登山道は険しさが出てきます。ただし、途中まではバスで行ける山ですので標高差はAとさほど変わらないルートになります。

最後にCのパターンですが、これは初心者の方が単独でプランを立てることは難しいと思います。申し訳ありませんが、ここではご紹介は割愛します。でもこのプランは素晴らしい世界が待っているはずですから、きちんとノウハウを持った本職のガイドさんやそれ相当のトレッキングの先輩に話を聞きながら進めることが望ましいと思います。

③自分の体力に合わせて計画を立てる。

次に場所をある程度想定できましたら、それに自分の体力が合わせられるかを考えます。

Aで紹介したルートは、ケーブルカーなど、歩行の負担を軽減する交通手段が備わっている場所ですから、本当にお手軽なコースです。ですから体力に少し不安がある方も問題ないコースです。

Bで紹介したルートは、Aより少しだけコースも登山道の険しさもレベルアップしますので、体力的にも斜面を登れる体力が必要になります。Bについては、その歩行についての条件などを調べることが大事です。また、早朝に出発して寝不足になっていたりしますので、体調にも配慮が必要かと思います。

Cのコースは先にご紹介したとおり、AとBに比べたらなかなかの難コースだったりしますので、あまり体力に自信のない方は有識者の方に相談するのがよいでしょう。

4いよいよ道具を準備しましょう。

①最低限、必要な道具です。

プランについていろいろとお話ししてきました。

さて、トレッキングの実践に向け、より具体的に進めていきましょう。

道具ですね。

道具といっても最近はファッション性を追求されたものがたくさん出されていますね。

山の専門店も“トレッキング初心者のための装備:△△山の場合”とかいろいろと紹介されています。見ているだけでもファッションに興味のある方は飽きが来ないですね。

でもこれを本当にいっぺんに揃えるとかなりの金額が掛かります。また、その装備もメーカや素材によっては登山のプロが使用するようなものもあり、そのレベルで揃えると更に相当な金額が掛かってしまい、トレッキングを実際に楽しむための資金が底をついてしまったり、といったような本末転倒な結果にもなりかねないです。

では最低限何を揃えるとよいのでしょう。

私は自分の経験からも周囲の経験者の皆さんを見ていても、以下の装備は最初に揃えた方が良いと思います。

  • ・ザック
  • ・トレッキングシューズ
  • ・ヘッドライト
  • ・レインウェアの上下

ザックとトレッキングシューズは本当に重要と私は思っています。それは、靴とザックが自分に合っていないとまったく歩くことが楽しくなくなってしまいます。「合っていないなんてことはあるの?」と思われるかもしれませんが、新品の革靴で靴擦れができてしまい、仕方なく絆創膏を貼って何とか一日過ごせたという経験をお持ちでしょう。まだ仕事であれば座っている時間もありますから、治療できたりすると思いますが、でもトレッキングはそうはいきません。自分の足をまずは頼るしかないのです。自分も靴擦れで下山途中に靴を脱いで裸足で歩きたくなるくらい痛めたことがあります。そのくらい靴が合わないということが山歩きにおいて大変なことなのです。

ザックも同じです。

私はザックだけは自分に合ったものを購入しようと思って初めのザックは自分に合ったものを選びました。私の仲間でもザックが合わず、歩くたびに大きく揺れてしまい、自分の身体の安定ができずに少し歩いただけですごく疲れたという方もいました。ザックが合わないのもその疲労が通常以上に押し寄せるため、楽しみが苦痛に変わってしまうというケースも見てきました。それくらいザックも重要です。

でも、「重要なことはよく分かるけど、ずっとこの先続けるか分からないのでそれなりの商品を購入しようとしてもかなりの金額なのでもったいない」という方もいます。そういう方にはまずはレンタルで試してみることをお勧めします。

ヘッドライトはもしもの時の備えです。レンタルでもよいかもしれませんが電池などの準備は自分の責任の範囲で管理しましょう。

レインウェアは山で天気が急変することもあります。天気予報を信用することは危険です。必ず携行しましょう。これもレンタルでも構わないかもしれません。

ここまで必需品をご紹介してきましたが、レンタルもお勧めしましたが、まずはご自分の道具をそんなに高価なものでなくてもよいので揃えた方が良いかと思います。その方が自分の道具として愛着を湧きますし、手入れをしながら次はどういうトレッキングに行こうか、などと考えることも楽しみの一つだと思います。

②"張り切りすぎ、慌てすぎは後で大変です。 (靴、ザックなどはちゃんと試してみること)"

先の項でもシューズとザックは自分に合ったものでないと楽しくないとお話ししましたが、でもどんなものを選べばよいのでしょう。

トレッキングシューズもザックも初めての方にとっては、なんでこんなに種類があって、値段もピンキリなんでしょう?と思われますよね。シューズもザックもその目的毎に種類を分けています。

シューズは大きくは5種類に分けられると思います。

  • (1) 日帰り、近郊の山など1,000m前後向き
  • (2) 日帰りや短期間縦走、2,000m~3,000mの無雪期向き
  • (3) 2,000m~3,000m 縦走無雪期向き
  • (4) 3,000m 中長期登山向き 残雪期対応
  • (5) 3,000m 中長期登山向き 雪山対応

これだけの種類があります。これは登山のレベル、難易度に合わせたシューズがあるということがわかると思います。

ですので、トレッキングの初心者の皆さんは当然(2)~(5)をいきなり購入することも必要ないと思います。恐らく(1)と(5)では3倍くらいの価格差があったりしますから、折角なんで一番レベルの高い登山にも対応できるものを、なんて気合いを入れて買ってしまっても、低山で歩きやすい登山道をわざわざ重たく硬いシューズで歩いても山に慣れていない方にとっては苦痛しかないと思います。あまり気合いを入れすぎないようにご注意ください。

ザックも同じようにいろいろなタイプがあります。ザックは容量ごとにそのサイズのバリエーションがあります。10リットルのものから、大型の90リットルのものもあったりします。その容量のバリエーションは以下の対応が代表的です。

  • ・25?
  • ・30~35?
  • ・40?
  • ・60?

まずは初心者の皆さんは宿泊の装備もまずは必要ないので、25?または30?辺りが取っ掛かりとしてはよいのではないでしょうか。その容量も大事ですが、まずは身体にフィットしていることが重要です。フィットといっても、ぴったりとくっついているのが良いわけでもなく、多少、ザックと背中に隙間ができるようになっているタイプがあります。山を歩けば当然汗をかきますよね。汗で濡れた背中にぴったりくっついたザックは、疲労感も出ますし、身体が冷えてしまうこともあります。そうならないよう配慮されたタイプなども確認するのがよいでしょう。市街地用ザックでも問題ありませんが、その背中との工夫や防水性、ザックカバー付属など、山での行動に配慮されたタイプが望ましいと思います。

決して“大は小を兼ねる”なんてことで、40?やテント泊用のザックなど度を越えたタイプなどを用意することのないようにしてください。荷物のあまり入っていないザックも中身が動いてしまい安定して背負っていられないかと思います。

ザックもトレッキングシューズも自分がまずは目指すところを明確に意識して購入するように心がけましょう。

5プランを具体化してみましょう。

①まずは実力の把握から。ベテランのガイドは必須ですね。

プランの立て方の概略が分かって道具も揃え方が分かったところで、いよいよ実行に移す準備をします。

実行に移すにはより具体的な計画が必要です。

3章では自分の時間、山のタイプ、自分の体力、ということをお伝えしましたが、もう少し詳しく整理します。

ここで突然ですが質問です。

皆さんは、里山で遊んだ経験とかハイキングでちょっとした山道を歩いた経験はありますか?実はこの経験の有無は結構重要です。山道は最近では地元の山岳会や行政の方々が整備していただいているので、非常に歩きやすくなっています。ピンクのリボンや標識など、ルートを分かりやすくするための目印が一定の場所に配置されていて、迷うことのないように準備されています。しかし、それでも山道の経験のない方はルートを外して進んでしまうなど、少々危険な行動に陥ることもあります。ルート図など準備は怠ることのないようにすることも大事ですが、いざ山道に入ってどういう道を選んで歩けばいいのか分からないということがないように、まずは自分の山の中での経験を把握してみてください。

ちょっと自信がないな、という方は恥ずかしがらずまずは経験豊富な方に同行してもらうとか、ガイドの方が同行されているイベントに参加して自分の実力を確認するなど、自分の実力を把握してみましょう。

②目標は目的の山の標高ではなく、標高差で見る。

登山ガイド、ネットでの情報収集は怠りなく。レベル判定は参考に。

折角山に登るのだから、最高の絶景を見たい、珍しい高山植物を見たい、など登りやすい山を目指すということでついつい臆病になって低い山を選んでしまうことになりがちです。でも、諦めてしまったり、臆病になることもありません。確かに近場で交通の便が良いところの方が安全ですが、楽しめるところを目指すこと是非チャレンジしてください。

ではどういう考え方でプランを立てればよいのでしょう。

3章で3つのパターンをご紹介しました。パターンAでも十分楽しめる山もありますが、パターンBは日常の景観と異なった絶景などを楽しむことができます。前に述べました通り、AもBも標高差が500m程度で険しい山道がなければさほど厳しさを感じることなくその景色に巡り合えることができます。そのためにも地図や登山ガイドの標高差と登山道の斜度などが記載された書籍やネットの山行記録サイトなどを参考にすることが大事です。書籍を買って情報を仕入れることも大事ですが、書店でのその量に圧倒されて、選ぶのも悩んでしまうほどです。山、目的地の選び方は、やはりネットで予備知識を収集して、「ここに行きたい!!」と強く決めた目的地に関して、より詳細に情報を集めたりするのが具体的なイメージを湧かせることができると思います。

それから、情報を集めている中で、★が2つとか5つか記載があるのを見かけます。★には危険度または難易度というカテゴリと体力度というカテゴリでその山を評価されています。これはあくまでも目安にしてください。難易度の★が2つだから初級だ、なんて解釈してしまうと、実際にそこに行ってみたら結構しんどい岩場だらけで初心者にはとても無理なコースだったなんてこともあります。こういう評価もご自分で判断するのではなく、経験者に確認してみるなど、間違いのない選択ができるように情報を集めましょう。

③まずは標高差500m~800m位の山で腕試ししましょう。スポーツが不得意でも大丈夫です。

私はトレッキングを楽しめる人の対象が運動を得意としている方が望ましいとは全く思っていません。事実、私の経験では、バリバリのスポーツ経験者ではなく、むしろ運動は苦手だけど絶景は見てみたい、というチャレンジ精神旺盛の方が頑張って登頂していることの方が多いような気がします。ですから、運動苦手といって尻込みすることなくチャレンジしましょう。

先にもお伝えした通り、500m位であれば全く問題ないと思います。それでも自信がなければ、ケーブルカーやロープウェイが整備されていて、山頂まで楽に登れるような山も選ぶことで、未経験の不安を払拭することができると思います。

あとはトータルの歩行時間です。9時から15時の6時間くらいの歩行であれば、険しい山道がなければ未経験の方でも歩き切ることができると思います。6時間といっても途中、1時間~2時間程度は美味しい昼食などの休憩時間を取るわけですから、実質4,5時間ですので、それくらいは問題なく歩くことはできると思います。

更に注意したいことは、登山の時間配分です。山の地図に書かれている登山ルートの標準時間ですが、これはほぼ標準的な時間で書かれています。でも、この時間は余裕を持った時間ではなく、目安として描かれていますから、当然自分に適した休憩時間などは考慮されていません。したがって、山行の計画を立てる時にはこの標準時間に30分ごとに5分の休憩を入れることや、昼食の時間を30分入れるなどの登山の時間配分には自分の思いを入れて設定する必要があります。そうすることでちょっと体力に自信のない方でもゆっくりと登ることができ、より山登りを楽しくすることができると思います。

6実際に山に行ってみましょう。

①登山のルールを守りましょう。

プランが立てられたところでいよいよ山に行ってみましょう。

登山にあたってはいくつかのルールがあります。

(1) まず、登山届を提出しましょう。

観光協会や地元の山岳会などの登山ルートの紹介サイトには、登山届の様式を紹介していますので、登山前に記載して持参するか、現地の登山届を投函するポスト付近に様式と筆記用具がありますので、現地で記載して提出することもできます。記載にあたっては登山計画の概略を記入する必要がありますので、やはり計画をしっかり立てておくことが大事になります。

それと、以下のような点もルールとして重要です。

(2) 登山はのぼりが優先です。

自動車の運転ルールと同じですね。坂を登る方が運転は大変ですよね。今となってはオートマチック車が多くなっていますのでぴんと来ないかもしれませんが、それでも後ろの車に気を付けながら運転しなければならないのは登り側の車ですよね。登山も同じです。登りの方は下りに比べ、体力を使っていますので、スムーズに登っていただくように配慮して道を譲りましょう。また、登りの方は視線が下にありますので、下りてくる人に気付けないこともあります。危険を回避する意味でも登りの方を優先しましょう。

(3) 自然を大切に

その山でしか咲いていない草花、澄んでいる水の流れる川の源流、など山には非常に珍しいものがたくさん溢れています。それらは限りある資源です。人の勝手な行動でその有限な資源を絶やしてしまわないように皆さんの自然に配慮した行動が大切です。

最近、登山者が増えたこともあってかビニール袋やお菓子の袋が落ちていたり、ごみも増えているように見えます。少しくらい、小さなものなら問題ないか、という安易な気持ちが自然を破壊することにもつながります。また、皆さんが食べた食事の残りやカップめんなどのスープも少しだから問題ないとか、水のようなものだから、と思っていても、山に住む動物には餌になります。こうしたことが生態を変えてしまうことにもつながりますので、ごみ、食べ残しなどは必ず持ち帰るか、ごみの出ないような荷物の工夫が必要です。

(4) 挨拶しましょう。

「おはようございます」、「こんにちは」など挨拶は気持ちの良いものです。また、その一言ですれ違う人への激励にもなりますし、時には休憩の場所で軽い会話で下山してきた方に、山の上の方の天候の情報を交換したり、いろんな意味で有益です。恥ずかしがらず、大きな声で挨拶を交わしてみましょう。

以上のようなルールが上げられます。これらのルールを守ってトレッキングをより楽しみましょう。

②実行に当たっては慎重に。

さて、いざ当日となりましたが、天気が芳しくない、なんていうことはありますね。その天気によって、実行するか否かの判断は本当に慎重に対応しましょう。

雨のトレッキングは雨でも楽しめる場所があり、足元もさほど悪くならないコースであれば、雨具を装着して決行するということもありますが、なかなか雨の中を無理して実行しても気分も優れず、なかなか楽しめないというのが実状です。

ですから天気が悪い場合は勇気を奮って中止する決断が必要と思います。

山の天気は平地とは違います。時には雷が鳴りだし、登山の途中で近くに落雷に遭遇するなんてこともあります。そうなると命にも関わってきます。やはり、リスクを回避するためにも悩んだら止める、が前提として判断しましょう。

③コースタイムを意識して、ペースメーカに同行してもらいましょう。無理はしないことが大事です。

いよいよスタートです。

天気も良く、景色もよい。朝早くのスタートの場合などは、朝靄に包まれた草原を歩く景色などは最高のロケーションです。感動がどんどん湧いてきます。

でも、どうでしょう。

景色が素晴らしい、写真を撮らねば、あっちの景色の方が良さそう、などなど関心が次々に移っていきますが、ちょっと注意してください。登山計画を意識してルートを進んでいますか?時間は有限です。ついつい良い景色に釣られて、コースタイムから大幅にずれてしまうということになっていませんか。先に述べたようにコースタイムはあくまでも標準時間を記載しています。休憩などの時間は考慮されていません。もし、自分に興味がある場所などがあれば最初の計画段階で休憩を取る時間を入れるなど工夫が必要です。

計画のなかでの時間配分とトレッキングの実際の所要時間など常に照らし合わせて進みましょう。もしその計画との間にずれが出てしまった場合には、無理せず目的地も諦めることもせざるを得ません。しかし、そんな諦めるようなことにならないように計画の段階で休憩時間を少し多めに取っておくなど、余裕を持った計画を立てておくことも大事です。

逆に計画の時間より相当早いスピードで行動できているという場合もあります。そのケースはもしかすると同行していただいているペースメーカの方の歩行スピードが相当速いのかもしれません。特にスタート段階から急ピッチで登っていくと後半の登りでバテてしまって結局目的地にたどり着けなかったなんていることもあります。ペースメーカのスピードが速ければ、きちんとコミュニケーションを取って、自分に合ったペースで登るようにしましょう。

④登山道の見分けたかは重要。

皆さんは登山道、山道とそうでない道との見分け方は分かりますか。

里山に囲まれて幼少から育った私には、山の中にできた道は経験から見分けることができます。しかし、何人かとご一緒している中で、ちょっとした獣道に間違えて入ってしまったということがあります。(当然その時は少々訓練の意味で先導を経験してもらった結果だったので、すぐに注意し戻ってもらいました。)そうならないためにも、登山道には目印がちゃんと示されています。ピンクのリボン・テープが登山道に沿って木々に着けられています。それを目印に歩いていけば道を間違えるということはまずありません。また、山道の分岐点には必ず標識が立てられています。標識には当然行先が書かれていますので、自分がどこに行きたいか分かっていないと意味のないものなのですが、計画で立てたルートに基づき、標識に掛かれた方向を選択することで道に迷うことなくコースをたどることができます。

あまり同行された経験者に頼りすぎていては、自分のトレッキングのスキルが向上しませんので、自分でもルート選択をしてみるトレーニングは行った方が良いと思います。

⑤休憩、食事は重要です。

天気もよし、景色もよし。そんな中での休憩、食事は楽しみですね。疲れを癒すためにもその時間は有効に、十分に取るようにしましょう。

夏場など、汗を大量にかいた時などは水分を十分に補給しましょう。水分に合わせ塩分やちょっとした糖分なども取得するとパワーが復活します。

食事は大自然に囲まれていれば、それは想定以上に美味しく感じます。でも、あまり大量に食べすぎるとその休憩の後も当然歩行は続くのですから、ほどほどにするのがよいでしょう。あと、よくお酒を楽しんでいる方々を見かけます。私はルートの途中でアルコールを飲むことはしません。過去、アルコールが入った状態で運動した際に肉離れなどひどい怪我をした経験があるからです。ベテランの方々はそういう危険にも配慮されての行動なので、それを敢えて否定することはここではしませんが、初心者の方々にはお酒はあまりお勧めしません。ちょっとだけ我慢して、目的地には到達、無事にゴール!というすっきりした状態で美味しいビールを楽しんだ方がよりトレッキングが楽しめるのではないでしょか。

休憩時間はあくまでも目的地、ゴールを目指しての通過点です。体力回復、景色堪能に努めて効率的な時間を過ごしましょう。

⑥下山後の楽しみです。記録を残しましょう。

素晴らしい景色、美しい草花などは、下山しても楽しみたいものです。併せて自分が辿ってきたルートが計画通りだったのか。また、次の計画を立てるとき、前の自分のペース配分はどのくらいだったのか、コースタイムとの時間の差はどのくらいだったのか。などなど、楽しんできたトレッキングを振り返ることと、次のプランを策定する楽しみとして基礎データを整理しておく、といったことが下山後必要です。

そのためにもコースを淡々とこなしていくことに注力しすぎず、通過点の印象に残った場所など、その通過時間を記録しておくのがよいでしょう。記録する方法としては、写真を撮って時間を残す方法もありますし、今は携帯電話のGPS機能と連動したスマホの地図アプリケーションがありますので、それらを活用すると便利でしょう。

いろいろ実行にあたっての注意事項を沢山出してしまったような結果になってしまいましたが、まずはトレッキングが最高の結果で追われるように、景色や自然を十分に堪能してください。


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